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立トスてレテス・備忘録
- 151 :◆p132.rs1IQ:2019/04/11(木) 09:19:00.56 ID:8MxXpQTx8
- 朝鮮紀行 英国婦人の見た李朝末期
イザベラ・バード
時岡敬子[訳]
p65
ソウルの「風光」のひとつは小川というか下水というか水路である。ふたのない広い水路
を暗くよどんだ水が、かつては砂利だった川床に堆積した排泄物やごみのあいだを、悪臭を
漂わせながらゆっくりと流れていく。水ならぬ混合物をひしゃくで手桶にくんだり、小川な
らぬ水たまりで洗濯をしている貧困層の女性の姿に、男ばかりの群衆を見飽きた目もあるい
は生気を取りもどすかもしれない。これはソウルに特有であるが、女性たちは一様に緑の絹
のコート――男物のコート――を着ており、「衿」を頭にかぶって目の下で押さえ、耳のと
ころから幅広の長い袖をたらしている。朝鮮の女性はあだっぽい美女ではないので、顔や体
を隠すのはむしろけっこうなことである。人が白い衣服を着ているかぎり、洗濯は朝鮮の女
性にとって自明の運命となる。先に触れた汚い水路でも、《桑の宮殿》[景福宮]の池でも、
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